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肛門手術
切らない日帰りいぼ痔治療
アルタ(ALTA:別名ジオン)注射療法は、切らない内痔核(いぼ痔の一種)の治療法として、近年多くの患者さんから支持されている治療方法です。
一方で、全てのいぼ痔にアルタ注射が効くわけではありません。
アルタ注射に適した「いぼ痔」と切らなければ治らない「いぼ痔」の見極めには、外科の経験と技術が必要です。
また、麻酔や外科の熟練医ならば、局所麻酔(数回針を刺されて痛い)よりも仙骨硬膜外麻酔(針刺し1回で済む)を行うことができます。
当院は日本大腸肛門病学会の認定施設です。
アルタ注射(四段階注射法)は、決められた手技の講習会を受講した専門医でなければ治療を行えません。
アルタ注射療法には多くのメリットがあります
- 切り取る手術に比べ痛みが少ない
- 日帰りで治療できる(入院の必要がない)
- 日常生活への影響が少ない
- 治療費が抑えられる
治療は痛みの感じない部位4箇所への注射のみ
内痔核ができる部分は、肛門の中でも痛みを感じる神経がない場所のため、注射をしても痛みを感じることは少ないです。実際患者さんにアルタ注射の説明をするとも、最初はおしりに4ヶ所も注射をするということで緊張される方が多いのですが、いざ注射をしてみると「想像していたものと全然違った」「あっという間に終わった」という感想を持たれる方が多いので、どうかご安心ください。
アルタ注射療法の流れ
- 注射の前に麻酔を行い、肛門周囲の筋肉を緩めて注射を打ちやすくします
- ひとつの内痔核に対して4ヶ所に分割して注射します(上記イラスト参照)
※複数の内痔核がある場合にはそれぞれに注射します - 注射後は、しばらく点滴を続け、麻酔の影響がなくなるまで安静にしていただきます
注射後1週間~1ヶ月で治ります
注射後は、早い段階で出血が止まり、腫れも徐々に落ち着いてきます。しぼんだ風船のような感じになりますが、これは効果が出ている証拠ですのでご安心ください。
個人差はありますが、大体1ヶ月ほどで治療は完了となります。
痔核結紮切除
上記アルタ注射療法の適応ではないと判断されるいぼ痔に対しては、当院では日帰りでの切除術を行っております。
痔核結紮切除術の特徴として、切除した部位は創を半分のみしか縫いません(半閉鎖)。よって創が開いた状態となるため、痛み・出血・浸出液などが1~2週間続きます。創部にはガーゼなどを当てて、シャワーなどを用いて都度きれいな状態を保つようにして頂きますが、創部が治るまでには1か月~1か月半程度かかります。
日帰り可能とはいえ、数日間はあまり激しい運動や、長時間の座位、飲酒などは避ける必要があります。
痔ろう手術
肛門周囲膿瘍を生じた症例では、痔ろうを形成し再発することが多く、根治には手術治療が必要になります。
当院では、低位筋間痔ろうと判断される症例に対しては、痔ろうの位置、ろう管の長さなどを考慮して、ろう管開放術、ろう管切除術、シートン術などを適宜使い分けた日帰り手術治療を行っております。
裂肛手術
裂肛(切れ痔)を繰り返し、創部が硬くなることで肛門の開きが悪くなった症例、肛門ポリープや大きな見張りいぼなどが生じた症例に対しては、裂肛部・肛門ポリープ・見張りいぼを一括で切除したり、肛門括約筋に切開をいれて肛門の開きを良くする、切除部に周囲皮膚を移動させるスライディングスキングラフト、などを組み合わせた手術治療を行っております。